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活動報告

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黒崎播磨2025年度シーズンレポート②

黒崎播磨2025年度シーズンレポート②

最長区間に初めて福谷を起用したニューイヤー駅伝は、
3区田村の快走で入賞に返り咲くも、目標の3位には届かず

2025年度の黒崎播磨陸上競技部は、マラソンで周囲が驚く活躍を見せた。エースの細谷恭平は12月の福岡国際マラソンで日本人2位、26年2月の大阪マラソンでは2時間06分44秒と自身4回目の2時間7分未満を達成。さらに入社3年目の福谷颯太と井手翔琉が、26年2月に揃って2時間7分台をマークした。ニューイヤー駅伝でも7位と2年ぶりに入賞。福谷を初めて最長区間に起用する布陣で戦った。シーズンレポート②では黒崎播磨の駅伝での戦いを紹介する。

ニューイヤー駅伝に表れた黒崎播磨らしさと課題

ニューイヤー駅伝は7位と、2年ぶりに入賞に返り咲いた。各選手の学生時代の実績を考えれば、入賞すること自体が大健闘と言えるのだが、目標としていた3位以内には届かなかった。
1区の小泉樹は区間順位こそ13位ではあったが、トップと8秒差で2区に中継。「自分としては思ったより先頭から離されてしまった」と小泉は悔しがったが、澁谷明憲監督は「よく頑張ってくれた」と評価する。新人の小泉が駅伝で大きな戦力となることを実証し、26年度以降の選手起用の選択肢が増えた。
最長区間の2区はエースへの成長が期待される福谷が走り、前の集団に追いつく駅伝らしい走りを見せた。だが終盤で離されて区間14位タイ、中継時の順位は13位のままだった。「あと10秒速ければ区間ヒト桁順位に入ったし、3区以降の流れも良くなった」と澁谷監督が厳しいのは、福谷への期待の裏返しでもあるのだろう。
福谷自身も「7、8割の力は出せたと思いますが、トヨタ紡織さんがいたところで我慢できれば、区間順位を5つくらい上げられたと思います」と、課題が残ったことを認めている。


©月刊陸上競技

3区では田村友佑が、持ち前のスピードで前の集団を追った。「2区の最後で若干離されてしまったので、最初の1kmは前のチームも速く入ると予想できました。突っ込みすぎず、5kmまでに追いつこう」 その通りの走りをして、3~4kmで追いついた。その集団でトップを取ることはできなかったが、7位まで順位を上げる快走だった。表面的な順位だけではなく、集団の先頭を走って後続との差を広げたことで、4区以降の選手の思い切った走りにつながった。「タスキを受けた位置を考えたら頑張ったと思います。良い仕事をしてくれた」と澁谷監督も評価している。

©月刊陸上競技

4区以降は入賞圏内でレースを進めたが、澁谷監督は「5区がもう少し行ければ」と悔しさをにじませた。
4区のシトニックが6位に上げた順位はキープしたが、細谷が前のチームに追いつくチャンスを逃してしまったのだ。細谷は6位をキープしたが、区間8位。5位チームとの差は詰めたが、4位チームとの差は開いてしまった。


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6区の前田義弘は6秒先に出たチームに2km手前で、7区の井手は9秒先に出たチームに1km付近で追いついた。さらに前を追うために、2人とも抜いた相手の前で引っ張ったことが裏目に出た。逆にリードを許してしまい、前田は6位をキープするのが精一杯で、井手は後半で1人に抜かれてしまった。順位を大きく落とさなかったのはよかったが、「もう少し仕事をして欲しかった」と澁谷監督は厳しい。追い上げたり集団の前を走ったりした選手が多く、積極的な姿勢は黒崎播磨らしかった。もうひと頑張りができれば3位の背中が見えていた。26年度は過去最高順位の4位を超える結果を期待したい。


©月刊陸上競技

ニューイヤー駅伝から外れた松並が再起

ニューイヤー駅伝には、前年1区で好走した松並昂勢の姿がなかった。25年度は5000m、10000m、ハーフマラソンと自己記録を更新したが、駅伝メンバー入りすることができなかったのだ。
その松並がニューイヤー駅伝前日に澁谷監督と話し合いをした後は、練習への取り組み方や行動を変えることができた。「先輩たちにも色々と話を聞き、自分の行動と照らし合わせて何がダメだったかを検証し、全日本実業団ハーフマラソン(2月)に向けて取り組みを変えました」ひと言でいえば、メリハリをつけた練習を行うようにした。量で追い込むところと、スピードで追い込むところを明確にしたのだ。監督と話してから僅か1カ月半後の全日本実業団ハーフマラソンで、1時間00分53秒の6位。次回のニューイヤー駅伝主要区間で、区間上位が期待できる走りを見せた。「少しポイント練習を意識するだけで状態の上がり方が違いました」という。ニューイヤー駅伝の前日に、出場しない選手に熱くアドバイスをするところに、澁谷監督らしさがある。年に2回行っている選手個々との面談だけでなく、練習中のちょっとしたひと言が、選手の胸に刺さり、選手のモチベーションを上げている。松並は4月13日の金栗記念選抜中長距離熊本大会5000mで、13分37秒29(2組日本人1位)の自己新をマーク。日本選手権参加標準記録の13分36秒00に迫った。来年はマラソンでMGC(マラソン・グランドチャンピオンシップ。ロサンゼルス五輪代表3枠のうち1人か2人が決定)出場資格獲得も狙う。                                                  TEXT by 寺田 辰朗

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